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目次

 弁護士の三浦桂子です。

〇 財産分与

 離婚をした者の一方は、相手方に対し財産分与の請求をすることができます。
 離婚相談にこられる方は、財産分与はどのくらいの額になるのか関心が高いと感じます。

〇 改正点その1 請求期間が5年以内に伸長

 従前、家庭裁判所に離婚時から2年以内に請求しなければなりませんでしたが、5年以内に伸ばされました。
 離婚前から弁護士に相談して離婚調停の中で財産分与について協議ができれば問題ないのですが、様々な事情でとりあえず離婚だけ成立させ財産分与は後でと考えている間に2年が過ぎてしまい、経済的に困る方を考慮しての改正です。
 
 但し、施行日の2026年4月1日前に離婚が成立した場合の財産分与の請求期間は、従前どおり離婚時から2年以内です。

〇 改正点その2 考慮要素の明確化

 改正民法768条3項では、財産分与の目的が「離婚後の当事者間の財産上の衡平を図るため」であることを明らかにするとともに、具体的な考慮要素として(1)清算的要素と、(2)扶養的要素があることを明らかにしています。

(1) 清算的要素

 財産分与の対象となる財産は、当事者双方がその協力により取得した財産のみでなく、双方の協力により維持された財産も含まれます。そのため、一方の特有財産であっても、他方の協力により、その価値が維持された場合、その財産も寄与に応じた清算の対象となります。

(2) 扶養的要素

 清算的財産分与や慰謝料の支払いだけでは離婚後の元配偶者の経済的保護が十分でない場合、当事者の資産・収入などの一切の事情を考慮して、補充的に認められてきたのが、扶養的財産分与です。
 改正民法下においても、扶養的財産分与を認めるかどうか、その額、方法を、事案に応じて家庭裁判所が定めることになります。

〇 改正点その3 情報開示命令の新設

 離婚しようとする当事者が相手方名義の財産を明確に知っているかと言えば、そうではない場合も多いのが実情です。財産分与を請求するにしても、対象となる財産がわからなければ手続きが遅れてしまいます。
 そこで、家庭裁判所が財産分与を定めるにあたり、当事者に情報開示を命じることができるという規定が新設されました。情報開示を求められた当事者が正当な理由なく開示しなかったとき家庭裁判所は10万円以下の過料に処すことができます。
  
 なお、この情報開示命令は、財産分与に関する審理だけでなく、婚姻費用や養育費等の審理にも関わる制度です。
 今後、家庭裁判所が適正迅速に必要な情報を収集することができることにより、離婚時における財産分与、婚姻費用、養育費等の審理が円滑に進むことが期待されます。

〇 最後に

 離婚しようとする当事者双方において婚姻時における財産の清算、離婚後の生活の安定はどちらにとっても重要な問題です。
 改正法を活用して、公平な解決を図るために、是非、弁護士にご相談ください。

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