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自治体が若者の個人情報を自衛隊に提供
ある日突然、高校卒業予定者のところに、自衛隊から「自衛隊に入りませんか」と葉書がきたり、自宅ポストに冊子が入れられたり、制服の自衛官が面談を求めてきたりする。
「私の住所や高校卒業予定をなぜ知っているの?」「私の同意なくなぜ送られてくるの?」「企業や役所からは来ないのになぜ自衛隊だけ?」「なんか不気味で、怖い」「徴兵制が始まる?」「私は戦争や軍隊と関係しない生き方をしたい」といったことが、いま全国で問題になっている。
これは、憲法13条が保障する個人情報コントロ?ル権(個人情報を勝手に利用されないこと)、憲法9条の戦争放棄・軍隊の不保持(戦争をせず軍隊を持たない平和な国家で生活すること)、憲法92条が保障する地方自治(地方自治体は国と対等であり、国の命令や指示で住民情報を提供する義務などないこと)に関わるとても大事な人権問題である。
「RYU裁判」と「とも裁判」
自治体は住民基本台帳で住民の個人情報を管理しているが、自衛隊の要請に基づいて18歳や22歳の若者の個人4情報(名前・住所・男女の別・生年月日)を、本人や保護者の同意なくデ?タ又は紙媒体で提供しており、その数は全国自治体の3分の2になっている。
これに対して、2024年3月、当時高校3年生の「RYU」さん(仮称)が、奈良市と国を相手どり、住民基本台帳の個人情報を同意なく自衛隊に提供し自衛隊が募集葉書を送ってきたことは、憲法13条のプライバシー権侵害だとして国家賠償請求訴訟を奈良地裁に起こし、今年5月まで9回の弁論を重ねてきている。
また、今年3月には同じく高校3年生の「とも」さん(仮称)が、岐阜市と国を相手に同様の裁判を岐阜地裁に起こし、6月29日に第1回弁論が行なわれる。
北海道弁護士会連合会(道弁連)が意見書を発表
前述したように、自治体が自衛隊へ個人情報を提供していることについて 地方議員や自治体、住民から弁護士へ相談が寄せられるようになった。その問題の大きさから、道弁連憲法委員会は、2024年から2025年にかけて、道内の自治体へ個人情報提供の実態と法的根拠に関する調査を実施。 その調査結果をもとに、自衛隊法、個人情報保護法、住民基本台帳法、職業安定法など、そして憲法が保障するプライバシー権の観点から意見書を発表し、政府・防衛省や自治体首長等に送付した。
意見書は、自治体が自衛隊に名簿提供するためには議会の決議が必要であり、対象者や保護者から事前の同意が必要だと提言している。
⇒ 【道弁連 自衛隊への個人情報提供に関する意見書】
6月17日(水) 道弁連意見書のオンライン学習会
北海道内で自衛隊名簿問題を取り組む市民団体が、道弁連の意見書を受けてオンライン学習会を開催します。全国どこからでも参加できます。
自衛隊の名簿提供問題の実態がどうなっているか、法的問題点は何か、「RYU裁判」「とも裁判」の行方に関心ある方など、是非皆さんご参加下さい。
【名称】 自衛隊への個人情報について 道弁連提出の意見書ってどんなの会
【日時】 2026年6月17日(水) 午後6時30分?8時30分(予定)
【講師】 弁護士 佐 藤 博 文 道弁連憲法委員会事務局長
詳しくは、下のチラシを御覧下さい。
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