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目次

 弁護士の山田佳以です。

1 概要

 2012年10月20日、当時19歳だった自衛官川島拓巳さんが、初任地として赴任した陸上自衛隊白老駐屯地内の生活隊舎内で自死しました。2011年4月に入隊してからわずか1年半後のことでした。
 拓巳さんはなぜ自死したのか、遺族らは、拓巳さんの自死の真相を知りたいとして行政文書開示請求をしましたが開示文書はほとんどが黒塗りでした。公務災害認定請求は2013年に非該当とされ、不服申立も2016年に却下されました。裁判でしか真相を知る方法がないと考えた拓巳さんの母親と弟妹の4人が原告となり、2020年4月23日、本裁判を起こしました。
 拓巳さんの自死から13年、真の原因究明と責任の所在を追及してきた原告らの長い道のりの闘いが、全18回にわたる口頭弁論期日(内4回は7名の自衛隊員の証人尋問を実施)を経て、ついに1月9日(金)に判決の日を迎えます。

2 裁判を通じて明らかになったこと

 拓巳さんは、白老駐屯地に配属された2011年9月頃より、椅子を蹴られ、顔面をビンタされる等の継続的な暴力や、上官から日常的に「クズ」「ザコ」との暴言、「度が過ぎる」理不尽な指導等を受け、心身に変調を来し2012年1月、「ADHD(疑)」「睡眠覚醒スケジュ?ル障害」と診断されました。
 自衛隊は、拓巳さんが精神的、社会的に未成熟であることを配慮せず、「繰り返し」「何度も」「厳しく」指導することで覚えさせようと、隊員一般に要求する規律や業務水準、訓練、“しつけ”を強制しました。
 拓巳さんは、早くから退職を希望し、部隊も、自衛隊に向いていないとの認識を持っていましたが、自衛隊は、実現困難な条件を付して退職を先送りし、明確な退職の意思表示があるのに手続を進めませんでした。拓巳さんから「死にたい」「辛い」「いじめがつらい」との電話を受けた母親が、即時退職を求めて拓巳さんを連れて帰るとまで言いましたが、それでも自衛隊は退職を認めず、拓巳さんを追い詰めて自死に至らしめました。

3 安全配慮義務違反は明白

 自衛隊に拓巳さんの自死を防止すべき安全配慮義務違反があることは明白であり、判決ではそのことが明らかにされるはずです。
 自衛官である前に、一人の人間として、全ての自衛官が個人として尊重されなければなりません。本裁判は「自衛官の人権弁護団・北海道」の弁護士ら(当事務所では、佐藤博文弁護士、橋本祐樹弁護士、桝井妙子弁護士も弁護団員です)と共に闘っています。
 判決の言い渡しと記者会見・報告会の日時・場所は以下のとおりです。是非、ご支援にお越しいただき、原告と共に13年に及び本事件の真相を見届けてください。

4 判決

判決言い渡し
 2026年1月9日(金) 午前9時50分
 札幌地方裁判所7階701号法廷

記者会見と報告会
 2026年1月9日(金) 午前11時〜
 北海道高等学校教職員センター4階大会議室

【連絡先】自衛官の人権弁護団・北海道(北海道合同法律事務所 電話011-231-1888)

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