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弁護士の小野寺信勝です。

 

映画監督で作家の森達也さんと対談しました。

 

札幌弁護士会主催の市民集会『日本は再び戦争をするのか?集団的自衛権と安保法制の目的とは?』に、森達也さんを講師としてお招きし、私が森さんに会場の質問も交えて質問するというコーナーを担当しました。

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森さんは、オウム真理教を信者側から扱ったドキュメンタリー映画「A」「A2」の映画監督です。集団的自衛権への解釈変更や「戦争立法」の審議。森さんがその状況を、どう捉え、私たちはどのような道を選択すべきかをお聞きしました。

 

政府は、「戦争立法」制定の理由を、中国の急速な台頭や北朝鮮、国際テロの脅威など、日本を取り巻く安全保障環境は一層厳しさを増していることから抑止力を高めるためだと説明しています。

 

森さんは、そんな政府の説明にオウム以降の治安状況を引き合いに次のような疑問を投げかけます。

 

日本の治安は、戦後、著しく向上している。ところが、オウム以降、体感治安は急激に悪化し、刑事政策は厳罰化の一途を辿っている。これは日本を取り巻く安全保障の危機意識の高まりと戦争立法と同じではないか、と。

 

そして、森さんはノルウェーの刑事司法の寛容化に日本が取るべき進路のヒントがあると指摘します。

 

ノルウェーも1970年代前半までは治安が悪く犯罪者には厳罰をもって臨んでいました。しかし、刑事政策の行き詰まりから寛容化に舵を切ると、治安は大幅に改善したそうです。その根底には、犯罪の原因のほとんどは貧困や愛情不足にあり、犯罪者に与えるのは苦しみではなく、愛情と正しい教育だという考え方があります。

 

閉塞感が蔓延し、先が見えない。得体の知れない何かに怯えて、漠然とした不安感に包まれた社会。森さんの考えは綺麗事なのかもしれませんが、これからの社会の有りようを考えていくうえで、とても大切な視点を与えてくれたと思います。

 

 

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