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 弁護士の桝井妙子です。

■ 旧優生保護法の被害者、小島喜久夫さん逆転勝訴!!
 昨日、札幌高等裁判所で旧優生保護法により強制不妊手術を受けさせられた小島喜久夫さんが国を訴えた裁判について、逆転勝訴判決が出ました!!
 5年間闘い続けてきた小島さんは判決を聞いて、涙ぐんでいました。全国で勝訴判決が続いており、旧優生保護法による被害の全面解決に向けての歩みを強く進めていきたいと思います。

■ 弁護団声明

旧優生保護法訴訟札幌高裁判決に対する声明

1 本日、札幌高等裁判所第3民事部(大竹優子裁判長)は、小島喜久夫さんが国に対して損害賠償を求めた訴訟について、小島さんの請求を棄却した一審判決を破棄し、国に金1650万円の支払いを命じる判決を言い渡した。

2 本判決は、原判決と同じく旧優生保護法による強制不妊手術について、憲法13条、14条、24条2項に違反する憲法違反であると断じた。
  除斥期間の適用については、被害者による権利行使を客観的に不能又は著しく困難とする事由がある場合に、その原因を作った加害者が損害賠償義務を免れることは、著しく正義・公平の理念に反するとした。そのうえで、小島さんは、2018年1月に仙台地裁に旧優生保護法の被害者が提訴したことが報道され、同年2月に弁護士に相談するまでは、権利行使をすることは困難な状況が解消されなかったとして、除斥期間の適用を認めなかった。

3 旧優生保護法に基づいて強制不妊手術を実施された被害者らが起こした一連の訴訟は、除斥期間を画一的に適用し国の賠償責任は否定されてきたが、2022年2月22日の大阪高等裁判所の判決を契機として、除斥期間の適用を制限する判決が続いている。被害者が勝訴したのは本判決が6件目である。本日の判決により旧優生保護法の被害者に除斥期間の適用を制限する司法の流れは確固たるものになった。
旧優生保護法は、優生上の見地から不良な子孫の出生を防止することを目的とした法律であり、国は障がい者らを「不良」な存在とみなし不妊手術を強制し続けた。その数は統計に表れるだけでも約2万5000人にものぼる。国は自らが犯した非人道的な行為を反省し、上告を断念することを強く求める。
また、本判決は旧優生保護法の全ての被害者を救済しなければならないというメッセージでもある。岸田文雄総理大臣は政治解決に向けて被害者と面談して謝罪をし、率先して全面解決を図るべきである。
私たち弁護団は引き続き全ての被害者の権利回復が実現するよう今後も全力を尽くす決意である。
 
2023年3月16日、旧優生保護法国家賠償請求訴訟北海道弁護団 団長 西村武彦


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