北海道、札幌を中心とした法律事務所です。財務整理や民事事件など多様な法律問題の解決に取り組んでいます。

 

憲法カフェを始めました

 弁護士の池田賢太です。
 
 このたび、カフェで憲法を学ぶ講座を始めました。
 毎日の報道に接するたびに、戦争する国へ近付いていると感じます。何かしたいけれど、何もできない日々を過ごしていました。
 加えて、閣僚や政府関係者、議員の暴言・失言も頻発しています。昔なら失職したであろう発言でも、うやむやにされています。

 私たちは、一人では生きられません。だからこそ、よりよく生きるために、社会を作りました。一人ひとりがたくさん集まって社会を作りました。補い合いながら、よりよく生きていこうと考えたのです。

 たくさんの人が集まると、なかなか意思決定ができません。だから、代表者を選んで、政治をしてもらうことにしました。私たちが、私たちの代表者を選ぶのですから、選ばれた人は、私たちのことを一番に考えてもらわなくてはなりません。私たちの権利を侵害するようなことがあってはいけないのです。

 日本国憲法には、たくさんの権利が書いてあります。これは、かつて権力者が容易に侵害した権利たちです。憲法の基本的人権の規定は、これを侵害してはならないぞ!という権力者たちへの警告です。憲法は、私たち主権者から、権力者に対する委任状なのです。委任された権力者は、憲法を超えて政治を行うことは許されません。憲法は、権力者を縛る鎖です。これが、立憲主義という考え方です。

 今一度、私たちは憲法を掲げて、権力者をしっかりコントロールしなければならないのです。そのためには、この立憲主義という考え方を、もっとたくさんの市民に知ってもらう必要があると考えました。その試みの一つが、『Café de KENPO!』です。 

 できるだけわかりやすく、気軽に憲法を知ってもらいたい。活用してもらいたい。あなたが、憲法を語るための言葉をプレゼントしたい。
 そんなコンセプトで、まずは全5回の講座をします。

 1回目は、私を含めて、20代から80代まで、延べ19名の参加を頂きました。チャンスがあれば、皆さんもぜひご参加ください。

 お問い合わせは、当事務所の弁護士池田賢太までご連絡ください。
 問合せ先 011ー231ー1888(当事務所代表番号)
        cafe-de-kenpoアットマークoutlook.jp
        (迷惑メール対策のため、@をアットマークと表記しています。)

デモに参加しよう!

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 事務局の柿田泰成です。
 
 現在、政府が進めようとしている集団的自衛権容認について、連日大きく報道されていることは、みなさまもご存知かと思います。

 みなさまはどのようにお考えですか。なぜ「集団的」自衛権なのでしょうか。

 集団的自衛権容認に対して、多くの弁護士や憲法学者が反対の声を上げています。
 日本国憲法が施行されて以来、集団的自衛権は“行使できない”という解釈がずっと貫かれてきました。一言でいえば、集団的自衛権の行使はとは、同盟国と他国との間の争いに参加することです。つまり、「殺し、殺される世界」への参加表明と言えます。

 世の中、「平和」が嫌いな人には、滅多なことがない限り出会いません。
 多くのみなさんも「平和」であってほしいと思うでしょう。

 では、どんな「平和」がいいのか?
 いろいろな考え方があります。
 「争いは起きてしまうものだから、『戦争と戦争の間』も『平和』というのだ。」という考えもありますが、私は、「ずーっと(恒久的)平和」であることを望みます。

 前置きが長くなってしまいましたが、反対の意思を表す方法は選挙だけではありません。
 「みんなで集まって社会に訴える行動」=「デモ」という方法もあります。
 「戦争には行きたくない!」「集団的自衛権反対!」「平和が一番!」そのような思いを表現するために、金曜日夕方大通西3丁目に集まりませんか?
18時15分頃にデモ行進をスタートし、およそ15分程度で終わります。
 待ち合わせまで「カフェで時間をつぶそう」ではなく「デモでも行ってみるか」そんなノリでOKです!

 「デモ」って何すればいいか分からないと思う方は、まず、デモの後ろの方で前の人のあとをついて行ってみましょう。
 また、デモに直接参加しなくとも、プラカードを作ってみるという参加方法もあります。

 「戦争をしたくない」その思いを、いっしょに表明しましょう。

デモ:6月13日(金)集合18:00・スタート18:15@大通西3
   6月20日(金)集合18:00・スタート18:15@大通西3

呼びかけ:北海道憲法会議・北海道憲法改悪反対共同センター

奨学金返済問題 全国一斉ホットライン

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 弁護士の橋本祐樹です。

 北海道学費と奨学金を考える会(通称:インクル)が、6月15日(日)に奨学金返済問題ホットラインを実施いたします。
 今回のホットラインは、奨学金問題対策全国会議が、全国一斉に開催する電話相談会です。北海道においてはインクルが相談を担当します。

 インクルは、札幌在住の若手弁護士と学生が中心となり、「奨学金問題」を解決すべく発足した団体です。 ホットラインでは、弁護士が電話で相談にお応えます。
 「延滞金が重すぎる」
 「ブラックリストに載せると言われた」
 「生活がきびしく奨学金を返せない」
 「裁判を起こされた」
 「保証人に請求すると言われた」
 「借りたいが返済が不安」
 などなど、奨学金のことならどんなことでも構いません。お気軽にご相談ください。

 また、日本学生支援機構は、奨学金の返済が困難になった方への救済制度を、2014年4月から一部変更しております。説明をお聞きになりたい方も、お電話ください。

 日  時 2014年6月15日(日)10:00〜17:00
 電話番号 0570ー000551


 なお、6月15日(日)10:00と言えば、サッカーワールドカップの日本対コートジボワール戦のキックオフと同時刻です。
 私たちは「ザックもいいけどJASSO(日本学生支援機構)もね」ということで、「ハーフタイムに電話をください」「試合終了後に電話をください」と呼びかけます。

 「借りたものは返せ」という「常識」のもと、「自分が借りた奨学金なのに・・・相談していいのかなぁ」と当事者はまだ声を上げづらい状況にあります。私たちは「上げづらい声」を上げてくれた事件で、当事者の救済につなげた経験があります。「こんな相談してもいいのかなぁ」なんて思わないで、迷わずお電話ください。お待ちしております。

ギャンブルで町おこし!?

 
 弁護士の池田賢太です。

 2014年5月11日、小樽の街に約200人が結集しました。「カジノ誘致に反対する小樽市民の会」の設立総会です。私は、その総会後の記念講演の講師として参加してきました。
 カジノやギャンブル依存症について知識があるわけではないのですが、小樽は私の母の出身地ですし、何より母校(小樽商科大学)の恩師から指名を受ければ断ることはできませんでした。

 そんな状況だったので、講演をするにあたっていろいろな資料や映像を見て勉強しました。皆さん、カジノと言えば、どんな印象をお持ちですか?

 きらびやかなネオンの中で、タキシードを着た紳士がルーレット台の横にたたずむ。
 お金持ちの紳士淑女が優雅に遊ぶ施設。乱れ飛ぶ札束とウハウハ気分。
 なんと言っても、ラスベガス!

 私もそんなイメージしか有りませんでした。
 でも、実態はそんな生易しいものではありませんでした。ギャンブル依存症、多重債務、治安悪化、犯罪増加、人口流出・・・。どれをとってもカジノで町おこしになるとは全く思えません。少し先を行く韓国のカジノは、まざまざと現実を見せてくれました。

 そもそも、カジノは賭博です。カジノ施設は賭場です。どちらも刑法で禁じられているにもかかわらず、なんとなくカタカナってかっこいいイメージを与える気がします。

 「わたしの街にカジノが来るんだって!」
 「わたしの街に賭博場が来るんだって!」

 2つは全く同じ内容ですが、印象は全く違いませんか?
 
 日本には、すでにカジノと呼べるものがあります。パチンコです。
 2011年の警察庁の調べでは、日本のパチンコ店舗数は1万2323店舗、パチンコ台数は458万3000台あるということです。世界中のギャンブル機械が701万1308台ということですので、日本に世界中の約65%のギャンブル機械があることになります。
 1260万人がパチンコ愛好者で、厚労省調べでも500万人がギャンブル依存症者だとされています。依存症は、病気ですので適切な治療が必要です。しかし、ギャンブル依存のような行為依存の場合には、薬物依存などと異なり、自分の行為に依存していますから、自分自身が依存症者であるという認識を持つことがとても難しいと言われています。日本における、依存症者への対策はまだまだ遅れていると言わざるを得ません。

 また、多重債務の問題にしても全く同じです。終わったのはいわゆる「過払いバブル」だけで、多重債務の問題は何一つ終わっていないのです。
 多重債務者と聞いて、皆さんはどんなイメージを持つでしょうか。「お金の管理もできないだらしない奴」と思うでしょうか。私も、弁護士になる前はそうでした。
 しかし、相談に来る多重債務者の方の多くは、真面目な方が多いという印象です。しっかり、地道に払ってきたんだけども、どうしようもなくなって相談に来たという方がほとんどです。そして、借入れをした原因の多くは、生活費の不足分を補うためでした。給料が減った、病気をして働けなくなった、解雇された・・・。そのようなときに、公的な援助が充実していないために、生活が成り立たなくなる。優しく手を差し伸べてくれるのは、消費者金融しかなかったというケースが少なくありません。多重債務者は、社会保障が充実していないがための「被害者」という側面も大きいと思います。

 労働法制も改悪されようとしています。「一生ハケン」の働き方が現実化しています。そのような中で、一攫千金で大金持ちになれるかもしれないという幻想をカジノは抱かせます。カジノは、何も生み出しません。偶然による富の移転でしかありません。
 日本の世界に誇る技術力は、その継承者を失い、高めたいはずの「国際競争力」はどんどん落ちていくでしょう。

 カジノは、今の社会の矛盾から目をそむけさせるための「目くらまし」でしかありません。一時的には活気づくかもしれませんが、残るのは今よりもひどい現実です。
 カジノ法案は、すでに昨年衆議院に提出され、5月20日にも、内閣委員会で審議入りと言われています。何としてもこの法案を通すわけにはいきません。今からでも遅くはありません。しっかりと学び、「賭博で町おこしなんかいやだ!」という声を挙げていきましょう。

奨学金裁判、勝訴!

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 弁護士の池田賢太です。

 4月15日、奨学金をめぐる裁判の判決がありました。当事務所の橋本弁護士が主任を務めた事件です。

 この事件は、高校生のときに借りた奨学金の返還を求められたものです。本件の奨学金は、保護者が借入れ・返済を主導しており、元学生さんは全く知りませんでした。その後、元学生さんは自己破産されたのですが、その際、債権者一覧に奨学金を載せていなかったため、免責の効果が及ぶかが争点となっていました。

 第1審の札幌簡裁では、元学生さんがご自身で裁判を進めていました。保護者が対応していたので、奨学金の貸付けは知らなかったと主張し、裁判所は「貸付けを認めるに足る証拠はない」として日本学生支援機構の請求を退けました。
 この裁判に対し、機構が札幌地裁に控訴しました。控訴審では、返還誓約書が証拠として提出され、上記の争点がクローズアップされました。私たち弁護団は、控訴審での本人尋問が終わった段階で、この裁判に関わることになりました。このとき、札幌地裁は、元学生さんに和解の話合いを勧めており、元学生敗訴の心証を持っていたと思われました。私たちは、弁論再開を申し立てて、もう一度主張立証するところから再スタートしました。

 私たちは、奨学金の特殊性や本人の認識・記憶に沿って主張を行い、保護者の尋問や立証の限りを尽くしました。
本当に元学生さんは奨学金の存在を知らなかったこと。保護者が、親の責任で借入れをしたこと。だから、債権者一覧表に奨学金が載っていなくても不思議は無く、過失もなかったのだ。
裁判所には、丁寧に説明したつもりです。

 この裁判の中で、日本学生支援機構は、「個人メモ」という業務管理システムの画面を証拠として提出しました。この「メモ」には、元学生さん本人にも返還を請求していたことや、本人から破産手続をする予定だと聞いた、などと書いてありました。しかし、これらは、元学生さんの記憶とは異なるものでした。
 そこで、私たちは、この「メモ」の正確性について徹底的に批判をしました。保護者が電話に出たにもかかわらず、本人に電話したと記載されていたこと。時折住所確認をした形跡が残っているのですが、住民票を追ってみると、「個人メモ」で住所確認した時点ではすでに別な住所に住民票を移していたことなどです。

 今回の判決で、裁判所は、「業務システムに記録された内容の正確性には大きな疑問がある。」として、証拠の信用性にまで踏み込んだ判断をしました。この「個人メモ」は、同種裁判ではよく提出される証拠ですから、今回の判決が他の訴訟に与える影響はとても大きいと思います。

 この元学生さんは、判決後記者会見を開き、おかしいと思ったら諦めないで戦ってほしい、相談してほしいとお話しされました。

 私たちも同じ気持ちです。奨学金で悩んでいることがあれば、ぜひ一度ご相談下さい。解決の糸口が見つかるかもしれません。

 以下、弁護団の声明も掲載いたしますので、ぜひ、ご一読ください。


                   奨学金裁判判決を受けての声明

                            2014(平成26)年4月15日

                               北海道奨学金問題対策弁護団           
                                   弁護士 西 博和
                                   弁護士 山本完自
                                   弁護士 池田賢太
                                   弁護士 橋本祐樹

1 本日、札幌地方裁判所民事第1部は、独立行政法人日本学生支援機構(控訴人)が元奨学生(被控訴人)に対して奨学金の返還を求めた控訴審の裁判について、控訴人の請求を棄却する判決を言い渡した。
 当弁護団は、この判決を素直に歓迎する。

2 本件は、元奨学生は、高校生時代に日本育英会から奨学金を借りていたものの、借入・返済等の全ては保護者においてなされ、元奨学生は借用証書等にサインはしたが、自ら借りたという認識はなかった。その後、元奨学生は自己破産手続を取ったが、債権者一覧には奨学金債務を記載しなかったという事案である。
札幌簡易裁判所での第1審では、元奨学生本人が訴訟を遂行し、「本件貸付けを認めるに足る証拠はない。」として日本学生支援機構の請求が棄却されていた。
 控訴審においては、①元奨学生本人の認識・承諾のもとで、奨学金の貸付がなされたのか、②本件返還契約に基づく貸金返還請求権が破産法253条1項6号にいう「破産者が知りながら債権者名簿に記載しなかった請求権」に当たるか否か、が争点となった。

3 札幌地方裁判所は、控訴審段階ではじめて日本学生支援機構が提出してきた借用証書の効力を認めた。奨学金の特殊性を理解せず、金銭消費貸借契約の一般論の枠でしか判断せず、①の争点で元奨学生の言い分を認めなかった。この点は、未成年者である高校生が、将来的な職業・収入もわからないにもかかわらず、多額の債務を負うことについて、その借入れの意味を正確に理解することが極めて困難であることを見過ごしている。奨学金を金銭消費貸借契約と同視するものであり、その実態を無視した判断と言わざるを得ず、この点は評価できない。
 しかし、「本件返還契約に基づく債務の返済は、専ら被控訴人の母親がこれを行っており、本件借用証書に署名押印した以降、控訴人から被控訴人に対して本件返還契約に基づく債務を認識させる措置がなされておらず、本件借用証書署名当時、被控訴人が高校生であって、その後破産・免責申立まで6年経過していることも合わせ考えると、被控訴人が、本件破産・免責申立ての際に本件返還契約に基づく債権の存在を失念し、債権者一覧表に記載しなかったこともやむを得ないというべきであって、そのことについて被控訴人に過失があったと認めるには足りない。」と認定し、②の争点において元奨学生の主張を認めた。この点は、破産手続時における元奨学生の認識という実態に即した判断になっており評価できる。
また強調すべきは、日本学生支援機構が証拠として提出した「委託業者の業務システムの記録」の信用性について、「業務システムに記録された内容の正確性には大きな疑問がある。」としてこれを否定した点である。これは今後の同種裁判および日本学生支援機構の債権管理実務に大きな影響を与えるものであり、日本学生支援機構の実務改善に強く期待する。

4 当弁護団は今後も、日本学生支援機構による硬直的な取立て、個別事情を踏まえない形式的・一律的提訴から、元奨学生を個別的に救済するための活動を継続する。
それと同時に、本判決を受けて、奨学金問題の本質が、教育を受ける権利の保障であること改めて確認する。憲法上保障される教育を受ける権利が、家庭の経済的事情により左右されてはならない。将来を切り拓くための奨学金が、将来を奪うようでは本末転倒である。日本の中等・高等教育における高学費・貸与型奨学金が持つ問題点の改善に向けて、インクル(北海道学費と奨学金を考える会)、奨学金問題対策全国会議等とも連携を取りつつ、より一層努力することを表明する。

エイプリルフール

 弁護士の橋本祐樹です。

 4月1日はエイプリルフールです。今日はウソをついてもいい日だそうです。

 ということは、普段はウソをついてはいけないということになります。
 原則的にはウソをついてはいけないが、4月1日だけはウソをついていい、そういう整理になると思います。


 しかし、世の中、ウソが蔓延しています。
 他人を楽しませる害のないウソ(大阪城、琵琶湖、金閣寺等を自己の所有財産だと言い切る上沼恵美子師匠の発言など)なら通常騙されることがないのでいいですが、有害なウソはいけませんね。

 有害なウソといえば、今も振り込め詐欺の被害があります。ウソを見抜くように、手口を知ったり、まずは一度冷静になるなどの対策があるようです。

 有害なウソには、個人的に有害なものだけでなく、民主主義的に許されないものもあると思います。たとえば、政治と金をめぐる問題なんかがそうです。

 そんなにたくさん借りたの?もらったの?何のために借りたの?そんな大金何に使うの?借りたというならいつから返済するの?返済原資はどうしたの?もう一部でも返済したの?

 常識的な感覚があれば、疑問が噴出します。そうやって、主権者国民は、騙されないようにしないといけません。よくある弁解のパターンを把握したり、加熱した報道で盛り上がったあとも冷静に当該政治家の行動に関心を持ち続けるなどの対策が必要です。

 今後、特定秘密保護法により、民主主義的に許されないウソが増産される可能性があります。「あるの?ないの?」と聞いても「さぁ〜」としか答えられない状態にする法律ですから、本来、主権者国民が投票の際に前提としていなければならない外交・防衛等の国政上の重要な情報が提供されなくなります。

 政府が本来有している情報からすると一部の情報しか与えられないのですから、政府は極めて重要な情報を特定秘密に指定して、つるんとしたしたり顔で平然としていれば、自動的に主権者国民が投票において誤る可能性があるのです。国民が騙されるんですから、ウソをついたようなものです。

 民主主義国家において、主権者を騙す政府のウソは許されません。そんなウソがまかり通ることになる特定秘密保護法は廃止されなければなりません。


 エイプリルフールのみウソをついていいという原則に立ち返り、 そろそろ、自宅であるバッキンガム宮殿に帰ります。

アドバイス

 弁護士の安部真弥です。

 卒業式のシーズンになり、袴姿の女性の姿をちらほらと見かけます。
 私は、大学の卒業式には普段着で出席し、特別な装いはしませんでした。
 袴などをレンタルできるようにと、祖父母から卒業祝いのおこづかいももらっていたのに、当時、お金がなかったことや、なんとなくめんどくさかったことなどから、そのお金を生活費にまわしてしまったのです。
 祖父母や母からは、記念になるし袴や着物を着たほうがいいよと言われていたのですが、当時の私は聞く耳もたずで、祖父母を残念がらせてしまいました。
 ですが、今では、記念だし、もう袴なんて着る機会もないし、袴姿になっておけばよかったなぁととても後悔しています。

 子どもの頃や、若い頃に、年長者から頂くアドバイスは、当時はうるさいと思ってしまったり、聞き流してしまったりしていましたが、今になって考えると、本当に私のためを思い、自分たちの経験から得た的確なアドバイスをしてくれていたのだということが分かります。

 歳をとるにつれ、人からアドバイスを受ける機会も減りますが、いつになっても、周りの人からのアドバイスには耳を傾け、よりよい自分になれるよう研鑽を積んでいきたいものです。

「平和の礎」

弁護士中島哲です。

去る2月12日、キャロライン・ケネディ駐日米大使が沖縄の平和祈念公園を訪問したそうだ。同公園の「平和の礎(いしじ)」に足を運び、「圧倒される体験」だと語ったと報じられた。
平和祈念公園の「平和の礎」とは、沖縄戦でお亡くなりになった戦没者の氏名が刻銘された石碑が並んでいる場所である。
私も弁護士になって1年目か2年目に沖縄を訪れた際に平和祈念公園を訪問した。その日は穏やかな天気で、静かな公園の中を吹き抜ける風のなか、一面に広がる黒い石碑、そして、その石碑の一つ一つに刻まれた無数の戦没者の氏名にただただ圧倒されたのを覚えている。沖縄県外出身者での沖縄戦の戦没者数は、北海道出身者が1万人以上と圧倒的に多いことも、恥ずかしながらそのときに初めて知った。
ケネディ駐日米大使の就任後の、和歌山のイルカ追い込み漁に関する言動などは、賛否両論有るところだとは思うが、平和の礎を訪れて「圧倒された」という感覚は極めてまっとうな感覚だと思うし、そうしたまっとうな感覚を持つ大使が平和の礎を訪れてくれたことは喜ばしいことだと思う。
戦没者の数を1万人というにせよ、10万人というにせよ、ただ数字で表すとそのリアリティが希薄なものになってしまう。
実質的な解釈改憲の流れが進められようとしている今日、改憲を語る人は、その前に、ぜひ一度、平和祈念公園に足を運んで頂きたいと思う。

混声合唱組曲「悪魔の飽食」

2014年7月2日札幌公演
         混声合唱組曲「悪魔の飽食」 
    
 弁護士の三浦桂子です。

 私は歌うことが好きです。
 7月2日札幌コンサートホール・キタラで行われる公演に向けて、週末練習に参加しています。

 混声合唱組曲「悪魔の飽食」は作家森村誠一さんの同名ノンフィクションを作曲家の池辺晋一郎さんがまとめたものです。
 第二次世界大戦中に細菌兵器を開発するため旧日本軍「731部隊」が中国人やロシア人らの捕虜に人体実験を繰り返しました。「悪魔の飽食」は、この戦争犯罪を告発し、実験材料(マルタ)として殺された捕虜の方々を追悼し、平和への希望を歌いあげています。

 1月の練習は、第5章の「三七年目の通夜」。
 毒ガス実験で殺されるロシア人母と娘をストップウオッチ片手に観察した731部隊員の晩年の心情を歌っています。
    何故、ストップウオッチを押せたのか
    何故、我が妻、我が子を思わなかったのか
    37年目 悔やんでも 流す涙は届かない

 逆らえない上司の命令とはいえ、戦争がいかに人間を残酷にするのか、加害者となった隊員の37年間の後悔、苦しみを
 最後のフレーズ 「37年目」
           〜低く男声が繰り返えす
         「悔やんでも 流す涙は届かない」
           〜女声が男声の上にかぶせて繰り返す 
          しかも全員で歌って、全体として小さく(ピアノ)

 戦争を繰り返してはならない、その思いを込めて、美しいメロディーで皆さんにお届けできるよう、練習しています。
 是非、聴きにいらしてください。


  

「しかたがない」と諦めてしまう前に

 弁護士の池田賢太です。

 昨日、ふとしたことから、自宅の書棚にあった石垣りんさんの詩集を手に取りました。
 私は、石垣さんの詩が昔から好きでした。
 とっても生活感のある、石垣さんの詩が好きでした。

 有名なところでは、「表札」「挨拶」「私の前にある鍋とお釜と燃える火と」などがあげられるでしょう。
 私は、「表札」という詩が好きでした。
「精神の在り場所も/ハタから表札をかけられてはならない
 石垣りん/それでよい。」
という結びの一節が、私に覚悟を迫ってくるように、冬の朝のピンとした空気のように感じられるのです。

 そんな中、今まであまり気に留めていなかった一編の詩を目にしました。
 『雪崩のとき』という詩です。
 1951年1月に作られた詩ですが、いまこの瞬間を詠みこんだと思われるような詩でした。
 石垣さんは、その前年の1950年に勃発した朝鮮戦争を意識されていたのかもしれません。

 「”すべてがそうなってきたのだから/仕方がない”というひとつの言葉が/遠い嶺のあたりでころげ出すと/もう他の雪をさそって/しかたがない、しかたがない/しかたがない/と、落ちてくる。」

 特定秘密保護法が制定され、日本版NSCは我が物顔でPKOへの弾丸提供を決め、声高に「積極的平和主義」を唱えて集団的自衛権の行使をなし崩し的に認めようとしている今の情勢を、「しかたがない」と傍観するだけでいいのでしょうか。
 私は、またも石垣さんに、覚悟を問われた気がしました。


《雪崩のとき》

  人は 
  その時が来たのだ、という

  雪崩のおこるのは
  雪崩の季節がきたため、と。

  武装を捨てた頃の
  あの永世の誓いや心の平静
  世界の国々の権力や争いをそとにした
  つつましい民族の冬ごもりは
  色々な不自由があっても
  またよいものであった。

  平和
  永遠の平和
  平和一色の銀世界
  そうだ、平和という言葉が
  この狭くなった日本の国土に
  粉雪のように舞い
  どっさり降り積もっていた。

  私は破れた靴下を繕い
  編み物などしながら時々手を休め
  外を眺めたものだ
  そして ほっ、とする
  ここにはもう爆弾の炸裂も火の色もない
  世界に覇を競う国に住むより
  この方が私の生き方に合っている
  と考えたりした。

  それも過ぎてみれば束の間で
  まだととのえた焚木もきれぬまに
  人はざわめき出し
  その時が来た、という
  季節にはさからえないのだ、と。

  雪はとうに降りやんでしまった。

  降り積もった雪の下には
  もうちいさく 野心や、いつわりや
  欲望の芽がかくされていて
  ”すべてがそうなってきたのだから
  仕方がない”というひとつの言葉が
  遠い嶺のあたりでころげ出すと
  もう他の雪をさそって
  しかたがない、しかたがない
  しかたがない
  と、落ちてくる。

  嗚呼、あの雪崩、
  あの言葉の
  だんだん勢いづき
  次第に拡がってくるのが
  それが近づいてくるのが

  私にはきこえる
  私にはきこえる。