北海道、札幌を中心とした法律事務所です。財務整理や民事事件など多様な法律問題の解決に取り組んでいます。

 

法定相続情報証明制度が始まりました

 事務局の橘井です。新制度をご紹介させていただきます。

●法定相続情報証明制度が始まりました。

 2017年5月29日から、全国の登記所(法務局)で、各種相続手続に利用することができる「法定相続情報証明制度」が始まりましたのでお知らせいたします。

 現在、相続手続では、お亡くなりになられた方の戸除籍謄本等の束を、相続手続を取り扱う各種窓口(銀行、保険会社など)に何度も出し直す必要があり、被相続人の方の本籍地が道外だったり、何度も本籍地が変更になっていたりする場合は、取得するための費用や時間がかかり大変でした。

 法定相続情報証明制度は、登記所(法務局)に戸除籍謄本等の束を提出して、併せて相続関係を一覧に表した図(法定相続情報一覧図)を出し、登記官がその一覧図に認証文を付した写しを無料で交付してくれます。証明書は5年以内なら、何枚でも無料で発行してくれます。証明書があれば複数の金融機関に預貯金がある場合、同時並行で相続手続きに関する処理を進められますので、たいへん便利な制度です。

 詳しい申請方法は法務局HPをご参照ください。

法務省:「法定相続情報証明制度」について

●相続にお困りのことがあればぜひご相談を

 当事務所では、上記の手続きも含めて「相続」に関する法律相談等も随時行っており、当事務所のHP及び電話でご予約をお受けしております。初回のご相談は無料ですので、どうぞご利用ください。

 電話 011-231-1888

 予約フォーム https://secure01.blue.shared-server.net/www.hg-law.jp/contact/

伊藤真弁護士の「教えて―立憲主義ってなに?」のご案内

 

弁護士の桝井妙子です。

 

司法試験予備校として有名な「伊藤塾」の塾長、伊藤真弁護士が札幌に来て講演をされます。

「教えて 立憲主義ってなに? ― 暴走するアベ政治ストップへ! ―」

 講師 伊藤真弁護士

    (伊藤塾塾長、日本弁護士連合会憲法問題対策副本部長、九条の会世話人)

 

私も司法試験受験時代、伊藤真弁護士の講義を受けていました。そのお話はたいへんわかりやすく、特に憲法については時に鬼気迫るほどの熱意でお話ししてくださいます。

立憲主義の存立が脅かされているいま、そのお話を札幌の地で聞くことはとても意味のあることだと思います。

お時間のある方は、ぜひぜひご参加ください!

 

と き 6月28日() 18時00分~19時30分

会 場 札幌エルプラザ 大ホール(札幌市北区北8条西3丁目)

資料代 500円

主 催 東区9条の会

 

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国家戦略特区での農業分野の外国人労働者の受け入れ/弁護士 小野寺信勝

 弁護士の小野寺信勝です。

 

■ 国家戦略特区での農業分野の外国人労働者の受け入れ

 昨今、加計学園で話題の国家戦略特区ですが、今国会では特区での農業分野の外国人労働者の受入が審議されています。北海道は受け入れを表明していないため直ちに影響はありませんが、山本内閣府特命担当大臣(地方創世・規制緩和)が地方創世特別委員会で「毎年度適確に評価を行った上で、これを踏まえて全国展開の可否についても政府として適切に判断して参りたいと思います」と答弁していますから、特区での受け入れが全国に波及する可能性は否定できません。

 

■ 農業分野の労働力の必要性

 ところで、農業人口の減少・高齢化が叫ばれて久しいですが、感覚としては理解できるものの、具体的な数字等はあまり知られていないと思います。「農業と経済」2017年6月号に、「日本の農業労働市場はどうなっているのか?多様化する雇用実態」(佐藤忍香川大学経済学部教授)という特集記事が掲載されていました。1985年と2010年とを比較すると、男性の農業人口は765万人から321万人に半減し、基幹的労働力の4分の3は60歳以上と報告されています。ここまで農業人口の減少・高齢化が進行していることに驚かされます。

  こうした実態を受けて農業分野では技能実習生を中心とした外国人の受け入れにより労働力不足を解消しようとしています。前記特集によれば、興味深いデータが紹介されていました。都道府県別に農業常雇者数に占める外国人の割合が紹介されていました(2010年)。それによると全国平均は11.5%、北海道は8.3%と全国平均をやや下回っていますが、茨城県は48.9%と農業に従事する常雇者の2人に1人は外国人ということになります。

 話が長くなりましたが、このように農業人口の減少・高齢化が急速に進む中で外国人による労働力確保は避けられないと思います。私も外国人労働者を受け入れることには賛成です(但し、技能実習による労働力確保には反対ですが、長くなるのでここでは割愛します)。

 

■ 国家戦略特区の受け入れの枠組み

 政府は技能実習で労働力を補いながら、実習生は労働者ではないと詭弁を続けたことに比べれば、外国人労働者の受け入れを議論していた点では一歩前進と評価できるのかもしれません。

 それでは今回の特区に賛成かと言われると、この受け入れ方式には賛成することができません。

 特定機関が外国人と雇用契約を結び、農家等に派遣する方法がとられており、人材派遣会社の参入を想定しています。また、技能実習でノウハウを培った事業協同組合による受け入れも予想されます(茨城県は、事業協同組合のために法規制の緩和を提言していました)。

 一部週刊誌で某民間議員が人材派遣会社の利益誘導をした疑いが報じられましたが、このような不公正さを一旦横に置くとしても、いくつか懸念があります。

 

■ 派遣の枠組みによる懸念

 派遣の枠組みを採用した理由は、農業には農繁期と農閑期があるため、労働力の需要が時期により異なるので、外国人労働者の派遣によりそれを調整することにあります。そうすると、外国人労働者は常に農繁期の派遣先農家で働くことになり、長時間労働になることが懸念されます(なお、総理大臣指針で総労働時間規制を定めることを検討しているようですが、内容は明らかにされていません)。

 また、特定機関にとって、派遣先農家はお客さんにあたるわけですから、農家での不当な働かせ方が発覚した場合に、しっかりと是正させることができるか疑問があります。

 さらに、農協のような公的団体だけでなく、人材派遣会社、事業協同組合等も特定機関として参入することになりますが、玉石混交の業者の中から悪質な業者を排除できるのか、また民間主導につきもののブローカーを排除できるか心配もあります。

 

■ 慎重な制度設計を

 外国人労働者は、在留資格、経済的基盤、言語、文化等、日本人より弱い立場にあります。それ故に、不当な働かされ方を甘受せざるを得ないということが見られます。よほどしっかりとした制度設計をしなければ、技能実習制度と同じ轍を踏みかねません。

 仮に派遣のような間接雇用の枠組みをとるとしても、人材派遣会社等ではなく、行政が主体となって、農家とのマッチングや受け入れ後のフォロー等を通して、適正な実施を常時チェックする態勢は不可欠だと思います。

 

共謀罪NO!中央区実行委員会の街頭宣伝/弁護士 桝井妙子

 弁護士の桝井妙子です。

 

■ 共謀罪NO!街頭宣伝

 6月4日の昼,共謀罪NO!中央区実行委員会の街頭宣伝でスピーチをしました。小雨の降る寒い中でしたが,民進党,共産党の市議会議員のスピーチもあり,盛り上がりました。

 飛び入りの30代の男性によるスピーチもあったのですが,「みんなで我慢していても,何も変わらない!」と切実に訴える言葉がとても印象的でした。

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■ スピーチの内容

 以下,当日の私のスピーチの内容を一部掲載します。

 

 最近行われた道新の全道調査では、共謀罪に反対する人が59パーセントを超えました。この間の強行採決や金田法務大臣のあまりにいい加減な答弁などに多くの人が疑問を抱いた結果だと思います。

 

 私がみなさんに最も訴えたいことは、共謀罪が通った後にやってくる世界をリアルに想像してほしいということです。

 

 共謀罪は組織的犯罪集団の行為を対象としていますが、その実態は政府に都合の悪い活動をする団体を、捜査機関の判断次第で簡単に捕まえたりすることを可能にするものです。

 金田法務大臣は、人権団体や環境団体も共謀罪の処罰対象になるということを明言しており,政府は、よりよい社会やよりよい政治を求める活動を過度に取り締まろうとしています。

 

 共謀罪は一般人の政治的な活動を強く委縮させるものである反面、国家権力の汚職や公務員による犯罪はほとんどがその対象となっていません。こんなものを通してしまったら、これまで以上におかしな政治がまかり通り、それに反対する私たちの声が一層、政治の場に届かなくなってしまいます。

 

 憲法12条は、憲法が保障する人権や自由は、「国民の不断の努力によって保持しなければならない」と謳っています。私たちは、この国の主権者として私たちの自由を奪おうとする共謀罪に対し、一人ひとりが反対の声を上げ続けなければなりません。

私たちが自らの自由を守るための「不断の努力」を怠ったとき、私たちの手から自由や権利はこぼれ落ちていってしまいます。

 

 私は、一人の弁護士として、一人の女性として、そしてこの国に生きる個人として、共謀罪に強く反対します。

 すべての人が安心して、笑顔で、幸せに暮らしていける社会を作っていくために、「おかしい」と思ったことに、「おかしい」と言い続けられる自分でありたいと強く思っています。

 

 みなさん、力を合わせて闘い続けましょう!

 

南ス-ダンPKO派兵差止訴訟 第2回口頭弁論期日/弁護士 池田賢太

 弁護士の池田賢太です。

 私が、弁護団事務局長を務める、南スーダンPKO派遣差止訴訟の第2回口頭弁論期日がありましたので、その報告をします。

 ■ 「撤退したから、めでたしめでたし、では済まない」

 6月1日、南スーダンPKO派遣差止訴訟の第2回口頭弁論期日が開かれました。同月2日付の北海道新聞等に記事が掲載されています。

 平さんは、意見陳述の中で、この訴訟の意義を次のように述べました。

「1つの目的は達成できました。それは、南スーダンのPKOから自衛隊を撤退させることができたということです。今日傍聴に来てくれている方々を含め、私たちのまぎれもない勝利です。この裁判が、子どもたちを撤退させたのだと確信します。他方、何ら事実を明らかにしない国の姿勢には、本当に怒りがこみ上げてきます。私が感じた苦痛は消えることはありません。非常に危険な南スーダンに自衛隊が派遣されていたという事実も消えません。私のこの苦痛の原因を明らかにしてもらいたい。この訴訟を起こした意味があると思います。撤退したね、めでたしめでたし、では済まないのです。」

 

■ 国は、南スーダンの実態を明らかにせよ!

 原告・弁護団は、開示された100日間の日報7000ページを解析して、298ページに及ぶ準備書面を提出しました。この作業を主として担ったのは、当事務所の橋本祐樹弁護士です。

 日報を分析すると、南スーダンでは、昨年7月の首都ジュバでの大規模衝突以外にも射撃事案が頻発しており、自衛隊の派遣は紛争当事者の停戦合意といったPKO参加5原則を満たしていなかったことが、改めて明らかになりました。

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(報告集会で日報問題を語る橋本祐樹弁護士)

■ 次回期日は10月17日午後3時30分と指定

 イラク派兵も検証がなされていません。今回の撤退で、同じような空気が流れています。

 しかし、戦争法成立後、実際に駆け付け警護が任務として付与されたPKOの実態を明らかにすることは、主権者として自衛官を派遣した、私たち一人ひとりの責任でもあります。

 この訴訟を通じて、南スーダンへのPKO派遣を改めて検証したいと思います。

 次回期日は、2017年10月17日午後3時30分から、札幌地方裁判所8階の804号法廷で行われます。ぜひ、足をお運びください。原告と弁護団を支えてください!

 

 なお、弁護団のホームページでは、書面や平和子さんの意見陳述書を公開しておりますので、ぜひ一度、ご覧ください。

 南スーダンPKO派遣差止訴訟弁護団のホームページ

 https://stop-sspko.jimdo.com/

 

平和子さんの裁判は続きます。徹底した事実究明こそ、二度と自衛官を戦場に行かせない保証です。

 

 

 

 

 

南ス-ダンPKO派兵差止訴訟 第2回弁論&報告集会のご案内/弁護士 佐藤博文

 弁護士の佐藤博文です。

  南ス-ダンのPKO施設部隊350名の撤退を実現しました。これは、日報問題の追及世論と、自衛官の母・平和子さんの本訴訟が自衛隊員や家族に与えた力です。

 これで、1992年PKO協力法成立以来、25年ぶりに海外派兵が無くなりました。戦争法施行の下で、画期的な成果です。

 自衛官の母、平和子さんの裁判は続きます。徹底した事実究明こそ、二度と自衛官を戦場に行かせない保証です。是非、傍聴支援を!

 

◆ 弁 論 6月1日(木)午後3時30分(1時間30分)

        札幌地方裁判所8階 805号法廷

  ※ 平和子さん意見陳述(自衛隊撤退の意義と今後の闘いの決意)

   新たに開示された日報(2017.6.2~9.10)の解析 他

   

◆ 報告会  同日  午後5時(1時間30分)

         北海道高等学校教職員センタ-4階 大会議室

  ※ 講演 「裁判官と憲法」 安原浩弁護士

  同弁護士は「開かれた司法」をめざす裁判官の団体『日本裁判官ネットワーク』

  の元代表です。弁護団に参加され、初めて札幌に来ます。是非お聞きください。

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外国人技能実習適正化法が成立/弁護士 小野寺信勝

 

 弁護士の小野寺信勝です。

 外国人技能実習適正化法が成立

 2016年11月28日に外国人技能実習適正化法が成立(正式名称:外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律)、今年の11月1日に施行される予定です。

 

 深刻な人権侵害

 技能実習制度の目的は海外の途上国の青壮年に日本の技術を教える国際貢献にありますが、その実は外国人労働者受け入れのための制度であることは周知の事実です。

 技能実習制度を巡っては低賃金・長時間労働、パスポートや通帳の取り上げ、暴力、性被害などの人権侵害が頻発しています。技能実習生の人権侵害の根本的な原因は、技能実習生に転職の自由がないことにより、労使が対等ではなく、支配従属の関係になり得るということです。

 

 新法で人権侵害は解消できるか?

 ところが、新法では罰則の規定を設けたり、技能実習機構を創設するなど適正化を意識した内容が盛り込まれましたが、人権侵害の根本原因である転職の自由については一切対策を盛り込みませんでした。他方で、新法では技能実習期間を現行の最大3年から5年に延長していますから、制度「拡充」に軸足を置いた法律と評価せざるを得ません。

 また、年内には技能実習の対象職種に介護分野の追加も予定されています。これまで技能実習は農業や製造現場等に限られていましたが、介護の解禁によって対人サービス分野にも門戸を拡がることになります。

 約20万人の技能実習生が働いていますが、技能実習期間の延長や対象職種の拡大によって、益々技能実習生が増加することが予想されます。

 つまり、日本政府は人権侵害の手当が不十分なまま外国人労働者を技能実習制度という「サイドドア」による受け入れを追認し、そのドアを益々開けようとしているのです。

 

 ◆ 韓国の雇用許可制

 話は変わりますが、お隣韓国では日本の旧研修制度(技能実習制度の前身)を参考に産業研修制度を導入しました。しかし、人権侵害や失踪が社会問題になり、雇用許可制を創設し、外国人労働者を「労働者」として受け入れています(最大4年10ヶ月)。韓国では96万人の外国人労働者が働いていますが、うち26万人が雇用許可制で働いています。

 韓国の雇用許可制を手放しで評価することはできませんが(職場移転の回数制限や家族帯同を認めないことは人権上の問題を孕んでいますし、そもそも短期ローテーション制度で外国人を受け入れることの是非についても議論があるところです)、フロントドアから受け入れている点は評価することができます。

 

 外国人労働者の受け入れ

 外国人労働者への人権侵害や日本の労働人口が減少への対応は喫急の課題です。まやかしの制度を辞めて外国人労働者を「労働者」として正面から受け入れる制度を早急に構築すべきです。

 

NY留学報告/弁護士 加藤丈晴

 弁護士の加藤丈晴です。

 

■ ただいま、ニューヨークに留学中!

私は、20169月(渡米は6月)より、セクシュアルマイノリティ(LGBT)の権利擁護に関わる研究のため、ニューヨーク大学(NYU)ロースクールに客員研究員として留学しています。

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 客員研究員というのは、学生ではなく、単位や学位をとることはできませんが、研究室に机を与えられ、図書館など大学の施設を自由に利用でき、授業も聴講できます。私は、NYUのスター教授の一人で、同性婚訴訟に大きな影響を与え、ご自身もゲイであることをオープンにされているKenji Yoshino教授の憲法の講義や、「セクシュアリティ、ジェンダーと法」セミナーなどを聴講しました。

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 授業以外にも、学生団体や学内研究機関の主催で、毎日様々なテーマでの勉強会やイベントが開催されており、興味のあるものには積極的に参加しています。ニューヨークという土地柄もあるのか、著名人が講演に来られることも多く、潘基文国連事務総長(当時)やソトマイヨール連邦最高裁判事、馬英九台湾元総統などが講演に来られました。

 LGBTという研究テーマに関して、ニューヨークという土地、さらに歴史的な大統領選の前後というタイミングは、最高のめぐりあわせだったと思います。

 

■ LGBTフレンドリーな街、ニューヨーク

 ニューヨークは、サンフランシスコなど西海岸の都市と並んで、LGBTフレンドリーな街で、街中で同性カップルを当たり前のように見かけます。NYUにも、LGBTの学生を支援するセンターがありますし、ロースクールにもLGBTの学生団体があります。また、LGBTの法律問題に取り組むNGOの本部も集中しており、この分野をリードする著名な弁護士に、直接お会いしてお話をうかがう機会にも恵まれました。さらにロースクールや研究機関も多数あるので、Facebookなどで情報を集めては、コロンビア大学など他大学の講演会やフォーラムに参加したりしています。ニューヨークは人が集まる場所なので、研究テーマを同じくする各国の実務家や研究者と知り合う機会も多く、特に中国の弁護士や研究者とネットワークを作ることができました。

 

■ 大統領選による影響も

 大統領選では、LGBTの権利擁護も争点の一つとなり、これに否定的な立場をとるキリスト教右派の支持を受けたトランプ大統領が誕生すると、各地でデモが相次ぎました。私も、ニューヨークだけで40万人が参加したWomen's marchや、gay rights movement発祥の地であるStonewall Inn前での抗議行動などに参加し、アメリカという国が抱える矛盾を肌で感じました。

 研究活動以外の日常生活については、またあらためて報告したいと思います。

『緊急事態条項で暮らし・社会はどうなるか:「お試し改憲」を許すな』-出版のお知らせ/弁護士 池田賢太

 弁護士の池田賢太です。

 ◆ 共謀罪も危険だけれど・・・

   昨日、衆議院法務委員会では共謀罪法案が強行採決されました。

  この法案を所管する金田法務大臣の答弁は二転三転を繰り返すのみ・・・。法案提出者自身が全く共謀罪の問題点を理解していないのに、国民に理解せよと迫るのは、傲慢というほかありません。満身の怒りを込めて抗議します。

   ところで、共謀罪とともに、憲法改正についても、安倍首相は意欲を燃やしています。

  憲法9条が本丸ですが、その他にも危ないところがたくさんです。

  その一つが、『緊急事態条項(国家緊急権)』です。一時期、わっと話題になりましたが、今はまた下火になっています。

 ◆ 緊急事態条項に関する書籍が出ます!

   そんな中、5月20日、現代人文社から清末愛砂・飯島滋明・石川裕一郎・榎澤幸広編著で『緊急事態条項で暮らし・社会はどうなるか:「お試し改憲」を許すな』が出版されます。

  緊急事態条項とは何かという基礎的な知識に加え、自民党改憲案が施行された場合に私たちの生活はどのように一変するのか、世界各国の緊急事態条項はどうなっているのかということを、各分野の専門家が執筆しています。

  実は、池田も、「緊急事態条項と選挙権(参政権)」の項を担当させて頂きました。間もなく書店に並びます。多少は事務所でも取り扱います。

   ぜひ、お手に取ってくださいね!そして、ともに学びましょう!

 【現代人文社のHP】

http://www.genjin.jp/book/b286567.html

トランプ政権の政策と世界経済

■ 事務所総会

 当事務所では、春と秋の年2回、事務所総会を開催し、弁護士・事務職員全員が参加して情勢認識・情報共有をして、意思統一を図る場を設けています。

■ 記念講演:「トランプ政権の政策と世界経済」

 今年の春の総会には、元北海道大学名誉教授・元北星学園大学経済学部教授である

 佐々木隆生さんにお越しいただき、

 「トランプ政権の政策と世界経済」というテーマで講演をしていただきました。

 ◆ トランプ政権の発足後100日支持率

  トランプ政権の発足後100日(3/26時点)支持率は、支持36%、不支持57%と低く、選挙時にトランプ氏に投票した層でも支持率は低下しているそうです。

  もし選挙時にこの支持率だったなら、選挙の結果も変わっていたのでは・・・。

 ◆ トランプ政権の政策

 トランプ氏が掲げていた「雇用の確保」「格差の是正」は、トランプ政権の政策によって解決なのか?

 この点を経済学の観点からみると、必ずしもそうとは言えない(むしろ格差の拡大など逆効果である)ことがわかりました。

 一例を紹介しますと、トランプ政権はTPP離脱を宣言して各国と2国間貿易協定を進めると言っていますが、世界の貿易高は2013年に18兆3010億ドルなので、1年の営業日を250日とすると1日の国際貿易額は732億ドルとなり、これは、世界の1日の為替取引高5兆3450億ドルの約1.3%に過ぎないことになり、この「資本移動」を規制しない限り、格差の拡大<1%の富豪だけが富める社会>は止められないとの話しが印象的でした。

 ◆ 情報操作

  トランプ政権の掲げるスローガンは、パフォーマンスであり実質はない。

  ですが、多くの人がそのスローガンを信じて投票したということ、その結果大統領が決まったことに情報操作の恐ろしさを感じます。これはアメリカに限らず日本でも言えることだと思います。

 今回の講義を通じて、情報操作を見破る手段として経済学は有効だということがわかりました。政治の世界の半分は今は経済政策に関係していますし、そこにちゃんとした展望をもてないと法や政治についても不十分な接近しかできないことを教わりました。しまいこんだ経済学の本を読みなおそうかな・・・。皆さまもぜひ経済学を学んでみましょう。