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弁護士の池田賢太です。

私が、弁護団事務局長を務める、南スーダンPKO派遣差止訴訟の第2回口頭弁論期日がありましたので、その報告をします。

■ 「撤退したから、めでたしめでたし、では済まない」

6月1日、南スーダンPKO派遣差止訴訟の第2回口頭弁論期日が開かれました。同月2日付の北海道新聞等に記事が掲載されています。

平さんは、意見陳述の中で、この訴訟の意義を次のように述べました。

「1つの目的は達成できました。それは、南スーダンのPKOから自衛隊を撤退させることができたということです。今日傍聴に来てくれている方々を含め、私たちのまぎれもない勝利です。この裁判が、子どもたちを撤退させたのだと確信します。他方、何ら事実を明らかにしない国の姿勢には、本当に怒りがこみ上げてきます。私が感じた苦痛は消えることはありません。非常に危険な南スーダンに自衛隊が派遣されていたという事実も消えません。私のこの苦痛の原因を明らかにしてもらいたい。この訴訟を起こした意味があると思います。撤退したね、めでたしめでたし、では済まないのです。」

 

■ 国は、南スーダンの実態を明らかにせよ!

原告・弁護団は、開示された100日間の日報7000ページを解析して、298ページに及ぶ準備書面を提出しました。この作業を主として担ったのは、当事務所の橋本祐樹弁護士です。

日報を分析すると、南スーダンでは、昨年7月の首都ジュバでの大規模衝突以外にも射撃事案が頻発しており、自衛隊の派遣は紛争当事者の停戦合意といったPKO参加5原則を満たしていなかったことが、改めて明らかになりました。

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(報告集会で日報問題を語る橋本祐樹弁護士)

■ 次回期日は10月17日午後3時30分と指定

イラク派兵も検証がなされていません。今回の撤退で、同じような空気が流れています。

しかし、戦争法成立後、実際に駆け付け警護が任務として付与されたPKOの実態を明らかにすることは、主権者として自衛官を派遣した、私たち一人ひとりの責任でもあります。

この訴訟を通じて、南スーダンへのPKO派遣を改めて検証したいと思います。

次回期日は、2017年10月17日午後3時30分から、札幌地方裁判所8階の804号法廷で行われます。ぜひ、足をお運びください。原告と弁護団を支えてください!

 

なお、弁護団のホームページでは、書面や平和子さんの意見陳述書を公開しておりますので、ぜひ一度、ご覧ください。

南スーダンPKO派遣差止訴訟弁護団のホームページ

https://stop-sspko.jimdo.com/

 

平和子さんの裁判は続きます。徹底した事実究明こそ、二度と自衛官を戦場に行かせない保証です。

 

 

 

 

 

 

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