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残念ながら、公契約条例が否決されました。

弁護士の渡辺達生です。
この間、このコラムに何回か、公契約条例のことを書いてきました。今年の7月から取り組んだ公契約条例の制定を求める10万人署名も、ほぼ達成をすることができました。ご協力いただいた皆さん、本当にありがとうございました。


しかしながら、札幌市の公契約条例は、10月に開催された第3回定例市議会で、反対多数で否決されてしまいました。最終的に公契約条例に反対をした議員はは、自民党23人、公明党9人、みんなの党1人、市政改革みんなの会の1人の計34人。賛成した議員は、民主党23人、共産党5人、市民ネット3人、市政改革みんなの会の2人の計は33人ですので、1票差の否決です。
労働組合、学者、弁護士等で、「札幌市公契約条例の制定を求める会」を作り、私は、その一員として札幌市公契約条例の制定を求める活動をしてきました。市議会の否決にあたり、求める会としての声明を出していますので、ご覧下さい。
http://www.hg-law.jp/file/131101%20seimei%20koukeiyaku.pdf


否決の最大の理由は、私たちをはじめとした制定を求める運動が、業界団体の反対を乗り越えることができなったことです。業界団体の中でも最も強力に反対をしたのはビルメンテナンス業界です。札幌のビルメン業界は、ほとんどの労働者の賃金を最低賃金プラス1円にしています。不況の下でも、そうすることで利益を確保してきた業界です。公契約条例は、最低賃金プラス1円というビルメン業界の利益の源泉の変更を求めるものですが、それに対し、業界が強烈に反対をしてきたというのが、今回の公契約条例を巡る問題の本質です。
日本が資本主義経済である以上、業界の利益と労働者の利益が対立するのはむしろ必然です。この対立を乗り越えるために、やれることをすべてやったのか?これが私たちの最大の反省点です。


ここ何年間か、貧困問題に自分の活動領域をかなりシフトせてきましたが、今回の事件により、貧困問題の本質に改めて直面しました。
求める会の声明にある通り、札幌市公契約条例の制定に向けて、今まで以上に頑張っていきたいと思っています。

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